おはようございます。
今日は早期肝ガンについてお話をいたします。
昨年は肝ガン診断で大きな進歩がありました。
早期肝ガンについて、国際的コンセンサスが出来ました。
日本の久留米大学の神代先生や帝京大学の近藤福雄先生達の
努力のおかげです。
コンセンサスは、早期肝ガンは境界不明瞭で、
間質浸潤があり(門脈域の内にガンの浸潤があるもの)
まだ血管新生がない結節を早期肝ガンと言いましょう
と言うものです。
ガンちゃん先生は、このコンセンサスは待ちに待っていたものです。
今、日本を始め、世界中で肝硬変の結節は多段階に肝ガンになると
信じられています。これを多段階発癌説と言われております。
それに基づいて、細い針生検で適当に診断し、
PEIT(経皮的アルコール注入療法)やRFA(ラジオ波治療)が
行われています。
ところが今度決まったコンセンサスでは
早期肝癌は、間質浸潤があるもの(門脈域の内にガンの浸潤があるもの)
と決まりましたので、
細い針生検では、早期肝ガンは診断は出来ません。
なぜなら、細い針生検では門脈域は、ほとんど取れないからです。
要するに、世界中で適当に良性結節をガンと診断して
RFAなどが行われているのです。
RFAが、きちんとした肝ガンの治療であれば、
ガンちゃん先生は文句は言いませんが、私のところでは
RFAをしてもらった患者さん達はすべて再発し、
それが原因で・・・という患者さん達もかなり居ります。
きちんと早期肝ガンを診断したり、これをどのように扱うかは
今後、日本の医療界全体や世界的にきちんと決めていかなければ
いけない問題だと思っております。
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