ある当直の夜、
深夜に、27歳の女性、氷室さん
突然体がガクガク震えだしたという症状で
救急搬送されてきた。
パニック発作とは、自分でも思いがけないときに、
突然、青天の霹靂のように
原因不明の不安発作に襲われること、と、定義されている。
その症状は様々で、動悸、息切れ、発汗などの軽微なものから、
吐いたり、手足の感覚がなくなったり、痛みがうずいたりする、
結構、きつい症状のものもある。
氷室さんは1ヶ月ほど前にこの症状が始まって
それからは数日ごとに深夜に発作を繰り返し、
ウチの病院へ救急で運ばれている。
血液検査やCT検査などをいろいろ行ったが、
体は悪いところはなく、それからは精神的なものだと片付けられていた。
今まで、そういった精神的な症状を起こすようなことはなかったので、
付き添ってきた母親も落ち込んでいた。
ボクが話しかけようとすると、
両手で耳を押さえて、目は半眼になって、
アゴをガタガタ震えさせるので、話も聞けない。
(これはどうしようもないな、)
鎮静剤を1錠飲ませて、落ち着くのを待った。
普通の当直医は、このまま落ち着いたら、その時点で帰すだろう。
夜中に、自分の貴重な睡眠時間を割いてまで、
パニックの患者から細かく、ゆっくり長く話を聞いて、
治療をしてあげようなんて医者はまずない。
いかに、自分の睡眠時間を確保するかが、
多くの当直医の命題だ。
しかし、ボクは仕事をし始めてからは、
睡眠時間の長さにあまりこだわらなくなった。
寝不足でも結構平気なタイプなので、
当直でも、深夜になっても、ついつい救急室で
看護婦さんとダラダラと話し込んだりして、
貴重な時間を過ごしてしまう。
だから、深夜に来る救急患者に、気楽にゆっくり時間を使って
診察をすることも嫌いではない。
深夜に、27歳の女性、氷室さん
突然体がガクガク震えだしたという症状で
救急搬送されてきた。
パニック発作とは、自分でも思いがけないときに、
突然、青天の霹靂のように
原因不明の不安発作に襲われること、と、定義されている。
その症状は様々で、動悸、息切れ、発汗などの軽微なものから、
吐いたり、手足の感覚がなくなったり、痛みがうずいたりする、
結構、きつい症状のものもある。
氷室さんは1ヶ月ほど前にこの症状が始まって
それからは数日ごとに深夜に発作を繰り返し、
ウチの病院へ救急で運ばれている。
血液検査やCT検査などをいろいろ行ったが、
体は悪いところはなく、それからは精神的なものだと片付けられていた。
今まで、そういった精神的な症状を起こすようなことはなかったので、
付き添ってきた母親も落ち込んでいた。
ボクが話しかけようとすると、
両手で耳を押さえて、目は半眼になって、
アゴをガタガタ震えさせるので、話も聞けない。
(これはどうしようもないな、)
鎮静剤を1錠飲ませて、落ち着くのを待った。
普通の当直医は、このまま落ち着いたら、その時点で帰すだろう。
夜中に、自分の貴重な睡眠時間を割いてまで、
パニックの患者から細かく、ゆっくり長く話を聞いて、
治療をしてあげようなんて医者はまずない。
いかに、自分の睡眠時間を確保するかが、
多くの当直医の命題だ。
しかし、ボクは仕事をし始めてからは、
睡眠時間の長さにあまりこだわらなくなった。
寝不足でも結構平気なタイプなので、
当直でも、深夜になっても、ついつい救急室で
看護婦さんとダラダラと話し込んだりして、
貴重な時間を過ごしてしまう。
だから、深夜に来る救急患者に、気楽にゆっくり時間を使って
診察をすることも嫌いではない。
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