米フィラデルフィアで開催された米国公衆衛生学会(APHA)年次集会で発表されました。
報告によると、他人の処方薬を使用した人の25.1%が何らかの副作用を
経験しているという事です。
また、薬を譲られた人の77.3%は受診するのが面倒で代わりに薬剤を入手したと
述べていますが、3人に1人が結局は後に医療機関を受診していたそうです。
今回の研究でも、米国で5人に1人が薬剤を共用していることが確認されました。
このような行為は、薬剤の種類や用量によっては極めて重大な問題となることもあります。
ある事例では、首に痛みのあった6歳の少女に養母が余っていたフェンタニル(オピオイド系
麻酔鎮痛薬)のパッチ剤を使用したところ、翌日ベッドで意識不明となっているのが
発見され、救急治療室に到着する前に死亡したそうです。このほか、点眼薬の共用により
感染が拡大する、誤った抗生物質の共用により治療が必要になる、他人の抗不安薬の使用で
運転中にめまいや眠気を生じるなど、予期せぬ害をもたらすことがあるという事です。
今回の研究では副作用の重症度については明らかにされておらず、副作用そのものを
求めていた人の数も不明ですが、それでも副作用の比率から、有害リスクが現実に
ありうることが示されました。"害あって治癒なし"って事です。
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