2010年10月28日木曜日

アレルギー抑える物質発見

花粉症やアトピー性皮膚炎などさまざまなアレルギー反応を抑え込むたんぱく質を

筑波大学教授らが世界で初めて発見したそうです。

このたんぱく質は、人間などの生体内にもともとあり、その働きを高める方法がわかれば、

画期的なアレルギー治療薬につながる可能性があるようで、

6日発行の専門誌ネイチャー・イムノロジーで発表したそうです。

このたんぱく質は、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンなどの物質を

生産して放出する「肥満細胞」の表面にあり、教授らはこれを人間とマウスからみつけ、

「アラジン1」と命名したそうです。

その働きを調べたところ、肥満細胞の中で、ヒスタミンなどを放出させる信号の

伝達を妨げていることがわかった。アラジン1が働かないマウスではアレルギー反応が

激しく、アラジン1の効果も確認したそうです。

現在、アレルギー疾患の治療には、放出されたヒスタミンなどの働きを抑える薬が

使われているようで、教授は、「アラジン1の働きを高める薬剤がわかれば、

ヒスタミンなどの放出自体を抑え込める。ほとんどのアレルギー反応を根本から抑えられ、

これまでよりはるかに有効な治療ができる」と話されています。

2010年10月21日木曜日

新型インフル死者2百人に

最近、新型インフルエンザの話題も少なくなっていましたが

厚生労働省は30日、新型インフルエンザに感染した国内の死者が

200人に達したと発表しました。

厚労省によると、6月下旬に幼児1人が死亡した。

この幼児は昨年冬に感染し、入院を続けていたという。基礎疾患はなかったそうです。

新型インフルエンザによる死者は昨年12月に100人を超え、今年1月に48人、

2月に9人、3月に3人、4月はゼロだったが、5月にも1人が亡くなったそうです。

新型インフルエンザ・・・まだ、まだ油断は禁物のようです。

2010年10月16日土曜日

心の病で労災申請

過労が原因でうつ病などの精神疾患にかかり、2009年度に労災申請した人が

前年度より209人増の1136人で過去最高だったことが14日、厚生労働省のまとめで

分かったようです。労災認定された人は35人減って234人で過去3番目に多く、

このうち未遂を含む自殺の認定は3人減の63人だったそうです。

厚労省は患者数自体が増えていることや、昨年職場での精神疾患に関する労災認定基準を

改正し新たな項目を加えたことが約22%も申請が増えたことにつながったとみている。

労災認定された234人について原因となった出来事をみると、

「仕事内容に大きな変化があった」が55人(うち自殺23人)と最も多く、

「悲惨な事故や災害の体験をした」が37人(同0人)、

「勤務・拘束時間が長時間化した」が25人(同13人)など。

就業形態別では正社員が207人、パート・アルバイトが15人、契約社員が6人、

派遣労働者が4人など。

2010年10月7日木曜日

メタボ男性、うつ病リスク2倍以上

肥満や血糖値、血圧などの異常が重なるメタボリック症候群の男性は、

そうでない男性に比べ、うつ病になる恐れが2倍以上であることが、九州大学の調査で

わかったようです。メタボの男性はうつ病かどうかを早めに調べ、治療につなげることが

重要だと、研究チームは指摘しています。

 
九大が40年以上にわたり、住民の生活習慣と病気との関係を調べている福岡県久山町での

データを分析した結果です。

2007年の健診で腹囲や血圧などを測定した40歳以上の男女3025人に、

うつ病の診断に使われる質問票に答えてもらい、抗うつ薬を飲んでいるかなどを尋ねた。

男性でメタボだった364人のうち、7.3%にうつ状態が見られた。

メタボでない910人では2.8%。統計的な補正をするとメタボの男性はリスクが

2.3倍だった。おなかのサイズが大きい人、善玉コレステロールの値が低い人に、

その傾向が特に強かった。女性は、うつ状態とメタボの関連性は見られなかった。

メタボとうつ病との関連性は欧米の研究でも指摘されているが、原因はよくわかっていない。

九大チームは「メタボで症状が出ない程度の小さな脳梗塞ができ、

うつ病につながっているかもしれない」と推測する。

2010年10月2日土曜日

唾液を調べ、がん発見

唾液に含まれる成分を調べ、がんを発見する技術を、

慶応義塾大先端生命科学研究所と米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)が

共同で開発したそうです。

唾液の検査は、X線や血液の検査より患者の負担が小さく、実用化されれば症状が

出にくいがんの早期発見につながる可能性があるようです。

UCLAが、膵臓がん、乳がん、口腔がん患者や健常者ら215人の唾液を集め、

慶応大がそれぞれのがんに特徴的な物質を探した結果、検出された約500種類の糖や

アミノ酸などのうち、膵臓がん患者はグルタミン酸の濃度が高いなど、健常者に比べ

濃度が高かったり低かったりした54物質を特定した。

これらの物質の特徴を組みあわせた解析で、がん患者を対象に、

がんが判別できる精度を調べた。

この結果、年齢や性別、人種の差は、あまりなく膵臓がんの99%、乳がんの95%、

口腔がんの80%を見分けられたそうです。