2011年4月23日土曜日

男女の差を認めた医療

心の病気は男性よりも女性の方が多い。私の外来ではその多くは女性である。仕事関係の或る女性に私は冗談っぽく言った。

「漢方薬だけではうつ病やパニック障害といった女性の心の病気の治療には限界がある。今の働く女性の受けている心身のストレスは半端じゃない。漢方薬のできた何百年も前の女性とは比較にならないほどに。だから漢方薬だけでは限界があるのは当然である。」

私がこのように言うと、その女性は変に納得して何度もうなづいた。

女性の心身は男性に比べて非常にデリケートにできている。それでいて強い。このデリケートで強い性質を活かす治療が骨盤を核にした女性専用の審美医療である。私の30年の確信である。例えば、女性の更年期障害に対してホルモン補充療法がよくおこなれているが、ホルモンのような強い薬で外部から症状を押さえ込むのではなく内部からあたかも糸のホツレを一つ一つ解いていくような繊細な治療こそが女性専用の医療ではないのだろうか。私が独自に開発したNAM治療はそれを可能にした。例えば、頚椎4番にできた怒りのシコリは小鳥のさえずり、そよ風、雪解け水といった音でもみほぐす。

女性の質は水、男性は火である。水は育み、火は創る働きをもつ。男と女はまったく異質である。その差を認めた医療があって然るべきである。最近、欧米の医療界では性差を認めた医療が徐々にではあるが認知されてきている。たとえば、心臓病の原因として男性は冠動脈、女性では深部の微小血管といった具合に。

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