2010年9月12日日曜日

糖尿病・メタボ予防に効果?

東北大大学院農学研究科と宮城県丸森町は、

桑の葉に含まれる糖尿病やメタボリックシンドロームの予防効果がある成分の研究を

進める協定を結んだそうです。

養蚕が盛んだった同町と共同で、健康食品の開発などに役立つ研究に取り組むようです。

同科の教授によると、桑の葉には「デオキシノジリマイシン(DNJ)」と

呼ばれる血糖値の上昇を抑える成分が含まれており、品種によって含有量が異なる。

桑の葉を食べる蚕にはより高濃度のDNJが含まれており、

含有量の高い桑を突きとめるとともに、蚕も調べることで、より高濃度のDNJを抽出し、

健康食品などの開発に役立てるようです。

協定では、町内の農家らがボランティアで協力して、同町が養蚕を請け負い、

代わりに同科が研究結果を提供する。同大の農場でも桑を栽培しているが、

面積や技術に限りがあるため、栽培を同町に委託、研究材料を安定的に確保できる体制にし

今年度は、約800平方メートルの畑に56種類計168本の桑を栽培するそうです。

2010年9月7日火曜日

末期がんの介護提供

厚生労働省は7日までに、退院して自宅療養する末期がん患者らが

介護保険の利用を申請した場合は迅速に介護サービスを提供するよう、

市町村などに文書で求めました。

通常は要介護認定など手続きに1カ月程度かかるため、病状の急変で訪問看護などの提供が

間に合わない例があるとの批判を受けた対応です。

厚労省によると、介護保険を運営する市町村の判断で、

最終結論が出る前に「暫定ケアプラン」を作成し、介護サービスを提供することが可能。

一部の自治体では申請当日に認定調査を行って、速やかにサービスを提供しており、

厚労省は同様の対応を全国的に求めたいとしています。

介護保険を利用できるのは原則65歳以上ですが、末期がんや認知症などの場合は

40〜64歳でも利用できます。


介護保険とは
寝たきりや痴ほうなどで「要支援」か「要介護度1—5」と認定された65歳以上の高齢に、介護サービスを提供する公的保険。

2010年9月4日土曜日

子宮頸がん予防ワクチン

10都県が参加する関東地方知事会の会議が5月25日、東京都内で開かれ、

子宮頸がん予防ワクチンの接種費用について、国費で助成するよう国や関係諸機関に

要望することを決めたそうです。

子宮頸がんは、女性特有のがんとしては、乳がんに次いで発症率が高く

国内では昨年10月、子宮頸がんワクチンの使用が承認されましたが、

接種のための費用は約5万円(3回接種)と高額であることから、一部の自治体では

補助金を出すなどして、ワクチン接種の普及を図っています。

ただ、自治体ごとの対応では地域差が生じ、十分な感染予防が実現できないことから、

国費助成を求めることを決めたそうです。

2010年8月29日日曜日

うつ病チェック

長妻昭厚生労働相は19日、企業が行う健康診断で、精神疾患に関する検査を

義務づける方針を示したそうです。労働安全衛生法の改正も検討するそうです。

増え続けるうつ病や自殺を防ぐ狙いです。

労働安全衛生法は、原則として1年に最低1回、従業員の定期健康診断を行うことを

事業主に義務づけています。違反すれば50万円以下の罰金。

労働者にも受診義務があるようですが、罰則はありません。

同法規則が定めている検査項目には、血圧や肝機能、血糖などはありますが

問診も含めメンタルヘルスに関する項目は明示されていません。

厚労省は1月に「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」を設置しており、

近く中間報告がまとまる予定で、中間報告には精神疾患に関する検査の必要性を指摘する

内容が盛り込まれる方向のようです。

同省によると、2008年度のうつ病を含む精神障害などの労災請求件数は927件で、

認定件数は269件。00年と比べると、請求件数は4倍以上、認定件数は7倍以上に

増えているようです。

2010年8月22日日曜日

女性ホルモンが 自閉症治療に効果

金沢大学の「子どものこころの発達研究センター」などのグループが23日、

一部の自閉症患者の治療に女性ホルモン「オキシトシン」の点鼻薬が

効果があるとの研究成果を発表しました。

今回の研究で確認されたのは1症例だけのようです。

オキシトシンは、出産時の子宮収縮や授乳時の乳汁分泌を促す女性ホルモン。

社会性を持って行動するのにも必要な物質とされ、

これまでも知能の高い自閉症の「アスペルガー症候群」では効果があるとの報告が

あったそうです。

薬としては、分娩促進剤としては治療に使われているようですが、

自閉症治療には認可されていないそうです。

研究グループは知的障害のある20歳代の男性自閉症患者が、

患者の家族が個人輸入したオキシトシンを朝夕2回、鼻に点薬した結果に注目。

話しかけても意思疎通が困難だった患者が、10か月投与した結果、

目と目を合わせるようになったり、「はい」「いいえ」と返答するようになったという。

研究成果は日本神経科学学会の機関誌で、近日中に公開される予定のようです。

2010年8月15日日曜日

若年性パーキンソン病

40歳までに発症する家族性の「若年性パーキンソン病」は、

遺伝子の変異によって細胞内に「異常なミトコンドリア」がたまるのが

原因だとの研究結果を、東京都臨床医学総合研究所の主席研究員らが

19日付米科学誌に発表しました。

ミトコンドリアは、細胞内でエネルギーを生産する小器官。

高齢者のパーキンソン病も同様の仕組みで発症すると考えられるといい、

研究員は「異常なミトコンドリアの除去を促す薬が開発できれば、

治療につながるのではないか」と話しています。

研究員らは、若年性パーキンソン病患者で変異があることが分かっている2種類の

遺伝子「Parkin」「PINK1」の機能を研究。

両方の遺伝子が正常な場合は、異常なミトコンドリアを排除していることを突き止めた。

遺伝子に変異があると異常ミトコンドリアがたまってエネルギーが生産できなくなる上、

有害な活性酸素も出て、神経細胞が影響を受けパーキンソン病に

つながるのではないかということです。

2010年8月11日水曜日

肺炎球菌ワクチン

万有製薬は3月31日、65−75歳の男女を対象に実施した

「肺炎球菌ワクチンの認知度および接種度調査結果」を公表しました。

肺炎球菌ワクチンを知らないと回答した人が全体の55.8%と過半数に上ったようです。

調査は昨年11月12−25日に65−75歳の男女6442人を対象に郵送で実施。

また、これとは別に65−75歳の男女2541人を対象にインターネットで

追加調査を実施した結果です。

郵送による調査では、肺炎球菌ワクチンを「知らない」と回答した人が55.8%で、

「名前だけを知っている」は28.8%、「どのようなものか具体的に知っている」は

12.6%だったようです。

調査対象者のうち、肺炎重症化のリスクが高くなる基礎疾患がある2127人を見ても、

「どのようなものか具体的に知っている」は15.4%と、

認知度はあまり変わらなかったようです。

またインターネット調査で、政令指定都市ごとに認知度を調べたところ、

「どのようなものか具体的に知っている」と回答した割合は、

肺炎球菌ワクチン接種への公費助成を実施している仙台(21.7%)、

東京23区(16.8%)に対し、実施していない大阪(7.4%)、名古屋(7.6%)、

福岡(9.6%)などは低かったようです。