各種のがんや循環器疾患(心筋梗塞、脳卒中など)を発症しやすいことが4日、
厚生労働省研究班の大規模調査で分かったようです。
がんと循環器疾患は、国民の死因の1〜3位、全体の6割近くを占めます。
胃がんなど一部の疾患では知られていましたが、塩分の取りすぎが多くの生活習慣病に
影響するとのデータが示されたのは初めてのようです。
調査は、8県に住む45〜74歳の男女約8万人を対象に実施され、対象者を、
食事全体の塩分(ナトリウム)摂取量、塩辛や漬物、イクラなど塩漬け食品の
摂取量によって、それぞれ5グループに分け、6〜9年間の調査期間中の
がん、循環器疾患の発症状況を調べました。
その結果、塩分全体の摂取量が多い群(1日当たり平均17.8グラム)は、
少ない群(同7.5グラム)に比べて循環器疾患の危険性が約2割高かったようです。
また、塩漬け食品の摂取量が多い群は、何らかのがんを発症する危険性が
11〜15%高かったそうです。
塩漬け食品の摂取量が多い群の循環器疾患の危険性は高くはなかったようですが、
魚や野菜に循環器疾患を予防する栄養素が、含まれるためとみられるようです。